全てを吐き出せ⑤

こ んな記事があった。
卒業式での感動的な一言だって。

自分の卒業式じゃないけど、感動的な言葉と言えば……

「卒業式は出ないでやった」

「おめでとうなんて言わないよ」

「ご愁傷様だ」

将軍様のお言葉に尽きる。
勘当の間違いか・・・?

それじゃ、今日の貼り付け↓

数々の悪事を悪事と思わず働き続けた将軍様。
その中でも、最も×してやりたいと思った事件はやはり推薦書の件だろうか。

内定をもらってから数週間ほど経った頃だろうか。
会社から「推薦書を送ってください」と電話があった。
さらに「大学に挨拶に伺います」と。

「ゲ~~~~~~~っ!! 将軍様の推薦書かよ!!」
「会社の人を将軍様には会わせたくない!!」

ほんの数週間前には「やめろ騒動」があったばかり。
この時、危機を感じ、嫌な予感がしていた。
選考が終了してからの推薦書提出。
おそらく会社側としては、内定辞退を避ける意味合いが強かったのだろうと思う。

とりあえず将軍様にお願いに行くと、
「推薦書の中身を自分で書いて持ってきて」
という事になった。
意外とすんなり話がついてしまったので、ちょっとホッとした。

しかし、翌日か翌々日に推薦書の話をすると、
「書かない」
と言い出した。
その理由は「お茶会に来ない」からだそうだ。

ここで、ちょっとお茶会について説明しよう。
お茶会とはわが研究室で代々行われてきた悪しき慣習で、朝の9時から将軍様に茶を入れてご機嫌取りをするという吐き気を伴うものだ。
基本的には自由参加である。
実験の話などをするわけでもなく、ほとんどが雑談で、30分以上の時間を無駄に過ごす。
基本的に平日は毎日であるが、月曜は将軍様がいないので中止。
また、金曜もサボる場合が多いので中止となる可能性が高い。
朝廊下を歩いてくるとコーヒーの臭いが立ちこめ、これを嗅ぐだけで吐く。
お茶会廃止後もしばらくコーヒーが苦手だったが、最近ようやく飲めるようになった。

推薦書を書かないのは自由参加のお茶会に来ないのが原因だと言うのだ。
「朝、お茶を汲んで教授を待っているんならいいが、来ない日が多い」
「そんな人間を推薦できるわけが無い」
「そんな人間を採用したって会社のブレーキとなることは明らかだ」
「俺は書かない、君の親父にでも書いてもらえ」
というのが、将軍様の言い分である。
我ながら良く耐えたと思う。

このあと、俺はすぐに同学科内の信頼のおける教員のもとに相談に行った。
そこでいろいろと話をして、「学科長か学部長に書いてもらったら」とのアドバイスを受けた。
そして俺は学部長室へ向かった。
事情を話すと、もう一度将軍様にお願いしてみて、それでもダメなら「私が書きましょう」ということになった。

その翌日だったか翌々日に推薦書の原稿を何とか将軍様に手渡す事に成功した。
そして週があけて月曜に将軍様のもとをたずねた。
「あのー、推薦書の件は・・・」
「あー、書かないって言ったでしょ」
その後、学部長室へ行ったが、あいにく不在。

この時点で、推薦書の送付期限に間に合わない事が決定的となった。
そして、翌日会社の人に電話をかけて遅れる旨を伝えた。

将軍様のおかげで、俺はどれだけ走り回った事か・・・
結局、この数日後に突然推薦書を書くと言い出した。
その理由はあえて書かないが、馬鹿げたものだった。

後日、会社の人が挨拶に来たのだが、教授はサボっていなかった。
いざという時は助教授が対応する事になっていたのだが、会社の人が気を使ってくれて
「お忙しいようでしたらけっこうですよ」と。

本当に会社の方々には多大な迷惑をかけてしまって申し訳なかったなと思う。

その反面、将軍様への怒りは最高に高まった。
この件を通して、学科内に将軍嫌いがかなりの割合で存在する事がわかったし、そういう意味では収穫もあった出来事だった。

このあたりから鬱へ一直線に突き進んだと思う。

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